さて、本日の一枚は仲町台にあります「サカタのタネ」の本社を撮影しました。
サカタのタネ」といえば、野菜・花の種、苗などの会社として有名ですよね。
こちらの会社の本社が都筑区仲町台にあるのです。
会社の入口前は公開スペースとなっていて、今の時期は花や木がとっても綺麗なんですよ。
 

(株)サカタのタネ
都筑区仲町台2-7-1
http://www.sakataseed.co.jp

 
こちらの商品で有名なもののひとつといえば、やはり「アンデスメロン」でしょう!
今までにもいろいろなメディアにも取り上げられているのが“アンデス”という名前の由来です。
かのアンデス山脈と関連が…と思いきや、全然関係ないんだそう。
 
この由来は
1.生産者の方がつくって“安心です”→病気に強くて作りやすい
2.お店の方が売って“安心です”→あたりはずれがない
3.消費者の方が食べて“安心です”→食べておいしい
…というところから、“安心です”の最初と最後をとって「アンデス」と名付けられたそうです。
 
ほほぉ〜、由来は純粋な日本語から来ていたんですね。
 
で、忘れちゃいけないのがこちらもメロンの代表格「プリンスメロン」です。
プリンスメロンサカタのタネが開発した品種だってご存じでしょうか?
 
この名前の由来をいろいろと調べてみたところ、
皇太子のご成婚から名付けられた、などと書いているサイトが多かったのですが、
ご成婚の年と開発・発表された年が食い違っていることから、ムムっ?と疑問に思いました。
そこで、ワタクシ、サカタさんへ直接取材を敢行。
 
すると、広報宣伝課の方から大変ご丁寧に返答をいただきました!
お忙しいところ、ありがとうございます>担当者様
 
その資料によりますと、やはりご成婚とは関係なく、プリンスメロンの試食をお願いした
メンバーの会が「プリンス会」という名前だったことから、プリンスメロンと名付けられたんだそうです。
その開発秘話がこれまたスゴイんですよ。
 
−「世界に夢をまく『サカタのタネ』」鶴薪靖夫著、(株)IN通信社発行−によりますと…

メロンといえば、「マスクメロン」が有名です。でもマスクメロンは高度な栽培技術を身につけないと栽培できない高級な果物。
露地栽培すれば当然安く供給できますが、温室ものに比べると甘味に乏しく、露地栽培は無理だと思われていました。
 
若い頃アメリカで種苗技術を学んだ経歴を持つ「サカタのタネ」創業者・坂田武雄さんは、あるときパリのホテルで非常に甘く
ジューシーな露地栽培のメロンと出会います。坂田さんはそのメロンの種を洗って乾かし、日本の会社に送ったきたそうです。
そこから、サカタのタネの新たなメロンの開発が始まりました。
 
どんなに技術が進歩しても種子の開発には時間がかかります。
発芽・生長・結実のサイクルにはほとんどの品種で最低1年かかり、メロンの開発もあっという間に3年・4年と過ぎていったそうです。
日本の高温多湿の気候は病虫害の被害を招きやすく、日本でメロンを栽培するとつる割れ病とウドンコ病が発生しやすい…そこで、
それぞれに強い耐病性をもつカボチャと接ぎ木したり、かけ合わせを工夫したりと試行錯誤が続きました。
 
そして、昭和35年にできたメロンの中でただ1種だけかなり甘いものができ、その甘い種子を中心に
再度栽培したところ、好成績をあげることができました。
それが、マクワウリ系のニューメロンとフランスの土着品種のシャランテをかけ合わせた一代交配の露地メロン、
のちの「プリンスメロン」となったのです。
 
坂田さんの熱意とサカタのタネのみなさんの努力により、なかなか庶民には食べる機会のなかった高級果物が、
一般家庭の食卓に上るようになったというわけです。
(上記でご紹介した本より要約させていただきました)

 
メロン一つにこんなエピソードがあったなんて、すごいと思いませんか?
今度メロンを口にするときは、ぜひこの話に思いを馳せながら食べてくださいね。
 
ところで、サカタのタネには「クーニャン」や「コリンキー」、「たべたい菜」「さつきみどり」など、
面白いネーミングの商品がたくさんあるんです。
誰がどうやって決めてるんだろうと思い、これも広報の方にお聞きしたところ、
社員の方から募集するなどしてみなさんで決めているとのことでした。
 
いろいろな名前が出て面白そう(笑)。ネーミング会議、一度拝見したいものです。
 
ということで、今日は仲町台の「サカタのタネ」さんについて熱く語ってしまいました。
突然の質問にもかかわらず、本当に丁寧に対応してくださって大感激…すばらしい会社です!
 

都筑区の「(株)サカタのタネ」のHPはこちら
http://www.city.yokohama.jp/me/tsuzuki/kumin/kigyou/k-sakata.html